「CCPM対応でフリーで使えるプロジェクト管理ツールはあるの?」

より適切な進捗管理を可能とするCCPM、無料で導入できればと考えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、フリーで使えるCCPM対応のプロジェクト管理ツールやプロジェクト管理ツールを選ぶ際のポイントなどについて解説します。

CCPMについて詳しく解説

ここではCCPMの詳細と、CCPMの背景にあるTOCについて解説します。

TOCとは

TOCは「Theory of Constraints(制約条件の理論)」の略称で、物理学者のエリヤ・ゴールドラット博士が提唱した生産性向上のための理論体系です。

具体的には「生産工程には制約(ボトルネック)となる工程が存在し、全体の生産能力は制約工程の能力以上にはならない」という考えのもと、ボトルネック工程の改善を重点的におこない全体の生産性向上につなげていくという理論です。

詳しくは、下記記事をご覧ください。

TOC(Theory of Constraints:「制約条件の理論」)

CCPMとは

CCPMは「Critical Chain Project Management」の略称で、TOCをベースとしたプロジェクト管理手法になります。

プロジェクトにおける時間的余裕、いわゆるバッファの消費度と進捗率に重点をおいた管理手法で、通常各タスクに設定されているバッファをまとめて、一連のタスクの最後に設定する点が特徴です。

バッファを一元管理することにより、プロジェクト進行において発生した各タスクの遅れもまとめて管理することが可能となり「傾向グラフ」というかたちで確認が可能となります。

その結果、プロジェクトの進捗率とバッファの消費度のバランスを常に確認できるようになり、従来の方法よりも先の状況を見通しやすくなります。

こちらも詳しくは下記記事をご覧ください。

CCPMは何の略?有名マネジメント手法の意味と活用法を解説!

プロジェクト管理ツールを選ぶ際の3つのポイント

CCPMはExcelなどのツールでも管理は可能ですが、変更管理などの手間が多くかなりの負担となります。
特に、大規模のプロジェクトの場合、タスクの数も膨大となり把握自体も困難となるためおすすめできません。

そのため、CCPMの導入する場合はCCPMも可能なプロジェクト管理ツールもあわせて導入するのがおすすめです。

ここでは、プロジェクト管理ツールを新たに導入する際のポイントを3つ紹介します。

  • 導入形態
  • 機能
  • 操作性

ポイント①:導入形態

プロジェクト管理ツールにはクラウド型とオンプレミス型の2種類があります。

クラウド型はシステム提供会社が提供するシステムを、インターネットなどを経由して利用する形態です。
ネットに接続できる環境であれば、場所や距離を問わず利用・共有できます。

また、システムの維持・管理も基本的には提供会社がおこなってくれるため、ITの専門知識がなくても運用が可能です。

一方、オンプレミス型はシステムに必要なプログラムを自社サーバーなどに構築して、自社でシステムを運用する形態です。

必要なデータをすべて自社で持っているため、組織内のイントラネットに接続できている端末であればインターネットができない環境でも利用が可能になります。

また、必要にあわせて自由にカスタマイズをおこなうことも可能です。

このように、クラウド型とオンプレミス型にはそれぞれに特徴があるため、自身の環境にはどちらが適しているかをしっかり把握し、導入形態を選ぶ必要があります。

ポイント②:機能

プロジェクト管理ツールの機能はツールごとに違いがあり、タスクの表示方法ひとつをとっても「カンバン方式」「ツリー型」などさまざまです。

そのため、プロジェクト管理ツールを導入する際は自身の課題や組織形態などを明確にし、本当に自身にとって必要な機能を備えたツールを選ぶ必要があります。

現状を明確にする際は、自分の意見だけでなく周りの意見も取り入れると、より適切なツール選びができるでしょう。

ポイント③:操作性

どれだけ自身の環境に適したプロジェクト管理ツールであっても、関係者全員が操作できなければ意味がありません。

そのため、プロジェクト管理ツールを導入する際は「誰でも使えるか」という点も考慮した上で選びましょう。

最悪の場合、ツールを導入しても定着せずに導入コストがすべてムダになってしまう可能性もあります。

フリーで利用できるCCPM対応のプロジェクト管理ツールについて

結論からいいますとCCPM対応で、完全フリーで使用できるプロジェクト管理ツールはありません。

プロジェクト管理ツール自体には無料で使えるものもありますが、CCPM対応のものとなると調べた限りではありませんでした。

CCPMはTOCをベースをしているため、ツールを渡して終わりというものではありません。
特に組織としてCCPMを展開していく場合は、提供会社からの継続的な支援が必要となる場合もあります。

CCPMはTOCがベースとなっている関係上、ツールの導入のみならず継続的な支援が必要なケースも少なくない点が、フリーのツールが無い理由のひとつとして考えられます。

CCPM対応のプロジェクト管理ツールを3つ紹介

ここでは無料ではありませんが、おすすめのCCPM対応のプロジェクト管理ツールを3つ紹介します。

BeingManagement3

引用:BeingManagement3

BeingManagement3はビーイングが提供しているプロジェクト管理ツールです。
クラウド型・オンプレミス型どちらでも使用可能で、環境を選ばず利用ができます。

すべてのプロジェクトの開始日や納期、リソースなどの状況を直感的に把握できる点が大きな特徴です。
くわえて「実行中」「納期検討中」といったリアルタイムのステータスを1画面で確認できるため、書類作成の手間や時間も大きく削減することができます。

また、タスク洗い出し機能が備わっているのも大きな魅力といえるでしょう。
付せんを貼る感覚でネットワーク図やガントチャートを利用して、従来にくらべ簡単にタスクの洗い出しが可能です。

詳細は下記リンクからお問合せ可能です。

BeingManagement3

FUJITSU Enterprise Application CONCERTOクラウドサービス

引用:FUJITSU Enterprise Application CONCERTOクラウドサービス

CONCERTOはRealization社が開発したプロジェクト管理ツールです。
日本におけるサービス展開は富士通システムズ・ウエストがおこなっています。

クラウド型のシステムであるため、導入や維持コストをおさえて運用することが可能です。

また、信頼性に定評のあるIDCセンターからシステムが提供されているため、安全性が高い点も大きな魅力といえるでしょう。

機能面でも充実しており、プロジェクトの計画立案やフルキット、実行監視など、プロジェクトの管理に必要な機能がすべて揃っています。

Lychee Redmine

引用:Lychee Redmine

Lychee Redmineはアジャイルウェアが提供するプロジェクト管理ツールです。

カンバン機能やガントチャート機能をはじめ、プロジェクト管理に必要な機能が多く備わっています。
また、各機能での連携もされており、1機能での変更が他の機能にも反映されるため、変更管理の手間を削減することが可能です。

特にガントチャート機能は非常に細かい設定が可能で、柔軟にCCPMを取り入れることができます。

くわえて、操作も直感的に可能なためITに不安のある方がいても問題なく導入することが可能です。

まとめ:ツールを活用してCCPMの適切に運用しよう

今回はCCPMのツールについて解説しました。

多くのメリットを持つCCPMですが管理は簡単ではなく、プロジェクトの規模が大きくなるにつれExcelなどでの管理は難しくなってきます。

そのため、中規模以上のプロジェクトでCCPM導入を検討する場合はCCPMに対応したプロジェクト管理ツールの導入を強くおすすめします。

フリーで使用できるツールは現状ありませんので、今回の記事を参考に自身に適したツール選び、適切なプロジェクト管理をおこないましょう。

また、CCPMの定着にお悩みの方は下記の資料を是非ご覧ください。

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