プロジェクトの成功に大きな影響を与える、ODSC。

目にしたことはあるものの、どのようなものか知らない方もいるでしょう。

そこで、本記事ではODSCとはどういったものか説明します。

プロジェクトに重要である理由やコツも紹介するため、プロジェクトを成功させたい方は参考にしてください。

プロジェクト成功の重要なカギであるODSCとは

ODSCとは、プロジェクトの計画段階で完成イメージを共有するために作成するものです。

ODSCは、以下の3つの言葉の頭文字を取っています。

  • Objectives:目的
  • Deliverables:成果物
  • Success Criteria:成功基準

Objectives(目的)はプロジェクトやマイルストーンで達成したい目的のことで、Deliverables(成果物)はプロジェクトで得られる製品や機能などを指しています。また、Success Criteria(成功基準)は、プロジェクトを評価する尺度のことです。

以下で、社内の新基幹システムを開発する場合のODSC例を紹介します。

【O】

  • 新システムにより生産性を向上させ、会社の売上をアップする
  • 新製品の開発を通して、ノウハウを社内に蓄積する など

【D】

  • 社内で使用する新基幹システム
  • 新基幹システムと連携できるサブシステム
  • 新基幹システムの操作マニュアル など

【SC】

  • 〇〇年〇〇月〇〇日に新基幹システムを稼働させる
  • 本稼働まえでにマスターデータを準備する
  • 要件定義時に定めた機能要件を90%以上実現する など

特に重要なのは成功基準

ODSCは目的と成果物・成功基準からなるものですが、その中でも特に成功基準が重要です。

複数のチームや部署でプロジェクトをおこなっている場合、成果物を集約するタイミングで手戻りが発生することが多くなっています。

どの品質までの成果物を作成するといった基準が共有されていないことが主な原因です。

成功基準を明確にして共有することで、品質が低いことによる手戻りを防止できます。

成果物の品質を確認できるチェックリストを作成すると、マイルストーンなど特定のタイミングで品質が一定基準を満たしているか確認できるので、おすすめです。

プロジェクト成功にODSCが重要な理由

プロジェクトの開始時に開くミーティングで目的などを共有するでしょう。

しかし、その時点でチームメンバー全員が目的を正確に理解しているケースは多くありません。

”成果物の作成で実現したい未来”を目的に設定していても、手段であるはずの”成果物の作成”を目的と誤認識している場合があります。

手段と目的を混同すると、目的を達成するまでの流れや基準がブレてしまい、本来達成したい目的からかけ離れた成果となってしまいます。

そのため、プロジェクトの成功にはODSCを決定・共有することが重要なのです。

ODSCを設定する手順

ODSCを設定する手順は、以下の通りです。

  1. 日付などプロジェクトのゴールを定義する
  2. ゴールの目的を決定する
  3. ゴールの成果物を決定する
  4. ゴールの成功基準を決定する
  5. ODSCを関係者で読み上げて確認する
  6. マイルストーンごとのODSCを作成する
  7. ODSCを共有する

ゴールの成功基準を決めているときに目的や成果物に納得できなければ、もう一度目的や成果物を決める段階に立ち戻りましょう。

ODSCを設定してもうまく共有できなければ、意味がありません。

チームメンバー全員が目にする場所に提示するなどして、いつでも確認できるようにしましょう。

プロジェクトの成功には「決めないことを決める」ことも重要

プロジェクトでは決めなければならないことが多く存在しています。

決める順番を明確にしておかなければ、優先順位の高いものを後回しにしてしまい、プロジェクトが遅れる可能性があります。

プロジェクトを成功させるために、「決めなくてよいタイミング」を決めましょう。

「決めなくてよいタイミング」を決めるためには、段階的フルキットの活用がおすすめです。

フルキットとは、プロジェクトをスムーズに進めるための準備を意味しています。

フルキットを活用する際のポイントは、以下の通りです。

  • 領域ごとに準備すべき項目を整理する
  • 1つの領域の準備項目を9個以内に抑える
  • 大きな手戻りが発生する項目を中心に抽出する
  • いつも決まらない項目を中心に抽出する
  • 課題が先送りされる項目を中心に抽出する
  • 決定に必要な関係部門が多い項目を中心に抽出する

ODSCやCCPMについて学ぶ際におすすめの本

これまで、プロジェクトの成功にはODSCが重要な理由などを説明しました。

それらは、当社ビーイングコンサルティングのコンサルタントである後藤智博、渡瀬智、西郷智史による著書『Project Management進化論 クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント』の中でくわしく説明しています。

その他にも、プロジェクトの進捗管理方法なども紹介しているため、ご興味がある方はぜひご覧になってください。

まとめ:ODSCを適切に設定してプロジェクトを成功させよう

プロジェクトの成功には、正確に目的や成果物・成功基準を認識することが重要です。

目的手段は混同しやすいものであるため、ODSCを作成したら、チームメンバーがいつでも確認できる場所に提示して共有しておきましょう。

本記事で紹介した本『Project Management進化論 クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント』にはさらにくわしく説明されているため、ぜひ参考にしてプロジェクトを成功させてください。

以下にて、ODSCの考え方を含むCCPMのくわしい内容を記載した資料を公開しています。無料でダウンロードできるため、ぜひ一度資料をご覧になってください。

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