近年、働き方改革に注目が集まっています。

しかし、働き方改革を促進しようにも、なかなか施策が進展せず悩んでいる方も多いでしょう。

そのような場合には、ICTツールを活用すると効率的な働き方改革の促進が可能です。

本記事では、働き方改革促進に効果的なツールや事例について解説します。

働き方改革の促進につながるICTツールとは

働き方改革の促進につながるICTツールとは

ICTツールは、「Information and Communication Technology」の頭文字を取った略語で、「情報通信技術」と訳されます。

ICTツールには、ビジネスチャットやWeb会議ツールなど業務効率を向上させるさまざまな機能が搭載されています。

業務効率の向上により、働き方改革で問題視されている課題の解決が可能です。

例えば、社内にチャットツールや勤怠管理システムなどのICTツールを導入すると、場所を問わない柔軟な働き方が可能になります。

この例えのように、ICTツールが普及するとリモートワークや適切な労働時間管理の仕組みが整備され、結果的に働き方改革の促進につながります。

働き方改革にICTツールを活用する4つのメリット

働き方改革にICTツールを活用する4つのメリット

ICTツールを活用するとさまざまなメリットが得られることから、働き方改革の促進にはICTツールが欠かせません。

ICTツールを活用するメリットは次の4つに分けられます。

  1. 労働生産性の向上につながる
  2. 働き方に柔軟性が生まれれる
  3. ワークライフバランスが向上する
  4. 情報共有がスムーズになる

メリット1.労働生産性の向上につながる

業務効率を向上させる機能が搭載されたICTツールの活用により、遠隔地同士でのより円滑なコミュニケーションや省人化につながります。

例えば、勤怠管理システムを導入すれば、遠隔地からの労働時間管理や、自動化機能による人事業務の効率化が可能になるでしょう。

その結果、コストの削減と生産量の向上につながり、労働生産性を高められます。

メリット2.働き方に柔軟性が生まれる

テレワークやWeb会議ツールの導入により、柔軟な働き方につながる環境構築が可能になります。

遠隔地同士でコミュニケーションを取り合う仕組みがないと、従業員がオフィスに出社しなければ業務が進まないような環境を踏襲するしかないからです。

しかし、ICTツールを活用すると、テレワークやWeb会議などオフィス外での勤務が可能になり、働き方に柔軟性が生まれます。

ICTツールには、テレワークやWeb会議など柔軟な働き方を実現する機能が搭載されているため、結果的に働き方改革を進めすくなるでしょう。

メリット3.ワークライフバランスが向上する

ICTツールの活用は、ワークライフバランスの向上にもつながります。

ICTツールの活用によって労働生産性が向上すると、残業等の時間外労働が減少し、プライベートな時間を確保できるからです。

また、業務に柔軟性が生まれると、従業員が自由な働き方を選べるようになります。

メリット4.情報共有がスムーズになる

4つ目のメリットは、ICTツールを活用すると情報共有がスムーズになることです。

例えば、ICTの一つであるタスク管理ツールには、各業務のリスト化や工数管理といった情報共有をスムーズにさせる機能が搭載されています

この機能を活用すると、業務のタスクを従業員で共有したり、タスクの進捗状況をタイムリーに確認できます。

スムーズな情報共有によって従業員のコミュニケーションが円滑化された結果、働き方改革の促進につながります。

働き方改革にICTツールを活用する3つのデメリット

働き方改革にICTツールを活用する3つのデメリット

ICTツールには多数のメリットがあるものの、活用方法を誤るとかえって逆効果になってしまうため、デメリットを理解した上で活用しましょう。

デメリットは以下の3つです。

  1. コミュニケーション不足に陥りやすい
  2. 導入するためのコストがかかる
  3. セキュリティ対策が必要になる

それぞれ解説していきます。

デメリット1.コミュニケーション不足に陥りやすい

ICTツールには、チャット機能やWeb会議機能などが搭載されているコミュニケーションツールがあります。

コミュニケーションツールは、オンライン上で利用可能であるため、とても便利な機能です。

しかし、コミュニケーションツールに頼りすぎると、直接的なコミュニケーションの機会が減る恐れがあるため、オンライン上でも定期的に顔合わせをしたり、リモートワーク中の強制出社日を設けたりといった工夫が必須です。

デメリット2.導入するためのコストがかかる

ICTツールを導入するためには、ある程度のコストがかかります。

ICTツールの中には、無料で利用できるものもありますが、機能が限定されています。

働き方改革の促進にICTツールを活用する場合、機能が豊富な有料のツールを使うのが一般的です。

導入時のコストがかかることを踏まえたうえで、事前によく費用対効果を検証しておきましょう。

デメリット3.セキュリティ対策が必要になる

ICTを利用するにはインターネットを経由する以上、どうしてもセキュリティリスクが発生します。

そのため、情報管理のセキュリティ対策を怠ると企業の情報漏洩につながる場合があります。

ICTツールを導入する際は、ツールそのものやベンダーのセキュリティ対策を十分に考慮に入れましょう。

万が一顧客の個人情報が漏洩してしまうと、ステークホルダーに多大な迷惑をかけるほか、自社の信頼性が低下してしまうため、各ツールをしっかりと比較したうえで適切なものを選ぶ必要があります。

働き方改革促進に役立つICTツール

働き方改革促進に役立つ7つのICTツール

メリットとデメリットを踏まえたうえで、おすすめする働き方改革の促進に役立つICTツールを紹介します。

  1. ビジネスチャット
  2. Web会議ツール
  3. IP-PBX
  4. IP-VPN
  5. 勤怠管理システム
  6. タスク管理ツール

1.ビジネスチャット

ビジネスチャットは、業務で必要なコミュニケーションを個人間やグループ間で取れるICTツールです。

現在は多数のツールが用意されており、スマートフォンとパソコンのどちらでも利用できるものが少なくありません。

ビジネスチャットは、インターネット環境さえあればリアルタイムでのやり取りが可能です。

また、ビジネスに特化した情報共有や複数人でのコミュニケーションが手軽に行えます。

Slackやチャットワーク、Teamsなど聞いたことのあるツールが多いと思います。

2.Web会議ツール

Web会議ツールは、オンライン上で会議が行えるツールです。

従来は会議室で行っていたミーティングを、Web会議ツールを利用すると、インターネット環境さえあればどこからでも実施できるようになります。

リモートワーク環境を構築するために必須のツールで、画面共有やチャット機能を併用すると、資料を見ながらオンラインで会議が可能です。

Zoomなど、Web会議に特化したツールもあれば、TeamsやGoogle Meetsなどワークスペースツールの機能として使用できるものもあります。

3.IP-PBX

ビジネスフォンに内線・外線を搭載するのがPBXですが、IP-PBXは内線電話網とLANを統合して、インターネット上でIP電話のネットワークを構築できるICTツールです。

従来はオフィスで業務を行うのが基本であったため、内線電話は固定電話でした。

IP-PBXにより、内線電話を携帯できるようになったため、従業員一人ひとりが柔軟な働き方に対応できます。

また、物理的な電話線を構築せず低コストで導入できるほか、ビジネスフォンとパソコンを連動させて、複数拠点間で電話機を使えるメリットがあります。

4.IP-VPN

IP-VPNは、インターネットや通信事業者が所持する回線を使用し、疑似的なネットワークを構築するICTツールです。

IP-VPNでは、セキュリティ対策をしつつ、拠点間通信網を柔軟に構築できます。

6.勤怠管理システム

勤怠管理システムは、システム上で社員の勤務状況を把握できるICTツールです。

出勤や退勤、休憩時間など細かく把握できるため、長時間労働等の対策につながります。

また、従来までの記録・管理業務を自動化できるため、総務担当者の業務効率を向上できます。

7.タスク管理ツール

タスク管理ツールは、ツール上でプロジェクト等のタスクの進捗状況をタイムリーに管理できるICTツールです。

タスク管理ツールにより、タスクの進捗状況を共有できるため、プロジェクトの全体像が把握しやすく、スケジューリングが行いやすくなります。

ICTツール選び4つのポイント

ICTツール選び4つのポイント

ICTツールを選ぶ際は、以下の4つのポイントを意識しましょう。

  1. ツールの強みと弱みを理解する
  2. ツールの利用目的を明確にする
  3. ツールを併用する
  4. ツールのコストパフォーマンスを検証する

ポイント1.ツールの強みと弱みを理解する

導入するツールの強みと弱みを理解することが重要です。

強みのみを評価して選択してしまうと、思っていたツールと違うといったことが起こりやすくなります。

Chatworkを例にすると、テキストによるタイムリーなコミュニケーションが強みですが、表情やニュアンスなどによるコミュニケーションできない点は弱みです。

一般的にICTツールの公式サイトには弱みが記載されていません。

そこで、ICTツールの弱みを理解するため、体験版や無料プランなどで一度利用してみることをおすすめします。

強みと弱みを理解すると、複数のツールを比較・検討するうえで、自社の課題を解決できる適切なツールを選びやすくなり、導入後の後悔や失敗を防げるようになります。

ポイント2.ツールの利用目的を明確にする

利用目的を明確にしておくことで、ICTツールを導入した後に、よりスムーズに利用を開始できます。

目的を明確にするためには、自社の課題を抽出し、分析することが重要です。

目的を抽出するには、社員アンケートや役員会議などで具体的な課題を洗い出しましょう。

そのうえで課題を解決するための仮説を立て、そのために必要なICTツールの種類や機能を選別します。

ポイント3.ツールを併用する

複数のツールを併用すると、個別の弱みを補完できるようになります。

例えば、ChatworkとZoomを組み合わせることで、テキストで瞬時にコミュニケーションを取りながら、必要に応じてWeb会議やビデオ通話が行えます。

ツールを併用しお互いをカバーし合うことで、効果的に業務効率の向上を果たせます。

ポイント4.ツールのコストパフォーマンスを検証する

ツールを導入する前にコストパフォーマンスを検証しましょう。

機能が豊富でコストが低いものや機能が少なくコストが高いものなど、ICTツールにはさまざまな種類があります。

コストパフォーマンスを検証したうえで、評価が高いツールを選択するようにしてください。

働き方改革にICTツールを活用する際のポイントと注意点

働き方改革にICTツールを活用する際のポイントと注意点

働き方改革にICTツールを活用する際には、以下のことに注意しましょう。

  1. 誰でも利用できるマニュアルを作成する
  2. 導入後に働き方改革へ貢献しているのか分析する
  3. 社内でノウハウを共有する

1.誰でも利用できるようにマニュアルを作成する

ICTツールは、リテラシーの低い方の場合、上手く扱えない場合があります。

そこで、リテラシーの高い方がマニュアルを作成すると、誰でも利用できるようになり、働き方改革の促進につながります。

マニュアルの作成は、ICTツール利用に必要な手順を洗い出し、要点を明確にした後、階層構造で書き出す方法がおすすめです。

2.導入後に働き方改革へ貢献しているのか分析する

ICTツール導入後、ツールが働き方改革の促進へどのくらい貢献しているか分析するようにしましょう。

分析するためには、ICTツール導入前と後の結果が必要です。

導入前と後で、どの程度業務に変化があったのかを数値として表すようにしましょう。

分析をすると、活用しているICTツールの評価が行えるようになるため、貢献度が低い場合は、別の効果的なツールに切り替えられます。

3.社内でノウハウを共有する

ICTツールの効果的な活用方法はノウハウとして、社内で共有しましょう。

ノウハウを共有すると、ICTツールを効果的に活用できる社員が増え、業務効率の向上につながります。

また、新入社員の教育にも活かせます。

ノウハウを共有する際のポイントは、要点を簡潔にまとめ、無駄な情報を含めないことです。

ICT活用で働き方改革に成功した企業の事例

ICT活用で働き方改革に成功した企業の事例

ICTツールを活用して働き方改革に成功した企業の実例を紹介していきます。

1.コニカミノルタジャパン株式会社

コニカミノルタジャパン株式会社では、本社移転をきっかけに働き方改革を本格的に行いました。

「お客様に何を提案していけるか」といった提案力向上につなげることを大きな目的とし、さまざまな課題を抽出しています。

抽出したものは以下の7つです。

  1. 部門を超えた自由闊達なコミュニケーション
  2. チームプレーを重視した働き方
  3. 俊敏で能動的な行動様式
  4. 効率性と創造性の高い働き方
  5. 情報・知識の組織知化
  6. いつもお客様の視点で考える
  7. 新本社を商談の武器とする行動様式

その後、課題をもとにより良い環境で働くために必要なことを考え、チャットやWeb会議、IP-VPNなどのICTツール等を活用し、働き方改革に成功しています。

参照:本社移転から始まった、働き方変革プロジェクトの歩み|コニカミノルタジャパン

2.富士通株式会社

富士通株式会社では、働き方改革を成功させるべく3つの要素があると考えました。

要素は「制度・ルール」、「意識改革」、「ICT・ファシリティ」です。

特に、ICT・ファシリティでは、グローバルで共通化した社内コミュニケーション基盤システムを活用することで、テレワーク環境下であってもコミュニケーションを円滑にとれるようになっています。

また、モバイルツールとしてセキュリティ対策が万全なシンクライアント端末を採用したことで、ICT環境での業務を安心して行えるようにしています。

この3つの要素を三位一体の取り組みとして、クラウドプラットフォームによる仮想オフィスの導入により、ワークスタイルや自主性を強調することで働き方改革を成功させています。

参照:働き方改革を駆動させる「3つの要素」と「3つのワークプレイス」|富士通

3.日本マイクロソフト株式会社

日本マイクロソフト株式会社では、テクノロジーを駆使し、人間が人間らしくあれる働き方を目指し働き方改革を行いました。

Skypeやteamsの活用により、コミュニケーションの円滑化や場所に縛られない働き方を実現した結果、「1年365日、1回も会社に来なくても良い」という独自の勤務制度の構築に至りました。

Web会議システムやクラウドプラットフォームなど、多数のICTツール導入して働き方改革を成功させています。

参照:出社しないという「自由な働き方」が生まれるまで|日本マイクロソフト

まとめ:ICTツールを活用して働き方改革を促進しよう

まとめ

本記事では、働き方改革の促進に効果的なおすすめツールや事例について解説しました。

ICTツールを活用すると、ワークライフバランスの向上や情報共有の円滑化といった多くのメリットをもたらします。

一方で、コミュニケーション不足が発生したり導入コストがかかったりと、ICTツールにはデメリットもあるため、メリットとデメリットをよく理解したうえで導入を検討しましょう。

働き方改革の促進におすすめなツールは以下の通りです。

  1. ビジネスチャット
  2. Web会議ツール
  3. IP-PBX
  4. IP-VPN
  5. 勤怠管理システム
  6. タスク管理ツール

本記事をご覧の方で、新規ツールやシステムを導入しようとしたがうまくいかない、なかなか進まない、といった課題のある方は是非下記資料をご覧ください。

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特に、働き方改革を促進するプロジェクトを実施している企業のご担当者様は、ぜひ以下一読いただくと参考になります。

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