プロジェクトを計画的に進めているにも関わらず、突然のトラブルで納期が遅れてしまったという経験がある方も多いでしょう。
それは、プロジェクトの不確実性が原因です。
本記事では、プロジェクトでよくある悩みや遅れる理由についてくわしく説明します。
後半では、プロジェクトで起こる問題の解決方法も紹介しているため、「プロジェクトで同じような問題が発生して困っている」「プロジェクトを成功させたい」という方はぜひ参考にしてください。
プロジェクトとは
ビジネスにおけるプロジェクトとは、目標を達成するためにおこなう業務のことです。
納期に納品が間に合うように、プロジェクトの開始から終了までのスケジュールを詳細に計画します。
プロジェクトは通常の業務と異なり、プロジェクトを達成するために特別のチームを編成します。
招集されたメンバーをプロジェクトメンバーと呼び、進捗を管理することをプロジェクトマネジメントと言います。
タスクとの違い
プロジェクトと混同されやすいものに、タスクがあります。
タスクとは、プロジェクトを遂行するための一つの作業のことです。
つまり、タスクが最小単位の作業であるのに対し、プロジェクトはタスクが集まった計画となります。
プロジェクトの計画を立てる際、目標であるゴールのみしか明らかになっていなければ、目標を達成することは難しいでしょう。
プロジェクトを成功させるためには、プロジェクトを構成するタスクを洗い出し、タスクごとにスケジュールを設定する必要があります。
プロジェクトでよくある悩み
当社ビーイングコンサルティングでは、TOC理論を通じて、これまで多くの企業のプロジェクト達成をサポートしてきました。
その際、多くの企業ではプロジェクト遂行時に、以下のような悩みを抱えていることがわかりました。
【プロジェクトでよくある悩み】
- 開発リードタイムを短縮するように年々強く求められるようになった
- 当初の計画よりもコストがかさんでいる
- 成果物の品質が低い
- プロジェクトの進捗状況を把握しにくい
- プロジェクトが突然遅れるため、最後は突貫で完了させる
- 計画を立てても、すぐに変更が生じる
- お客様からの仕様変更に右往左往する
- プロジェクト間で人員の奪い合いが起こる など
プロジェクトが遅れる理由
毎日おこなっているルーティンワークの場合、何度も同じ業務を繰り返しておこないます。
蓄積されたノウハウによって業務は効率化するため、不確実性は低くなっていきます。
一方、プロジェクトの場合はまったく同じプロジェクトが存在せず、ルーティンワークのように作業を繰り返しません。
頻繁に変更が発生する点や作業に依存関係が存在していることなども、ルーティンワークとプロジェクトの異なる点です。
このような点から、プロジェクトは不確実性が高く、納期が遅れやすくなっています。
プロジェクトの不確実性を完全に排除することは、簡単なことではありません。
納期に納品を間に合わせるためには、不確実性を受け入れたうえで、対策を講じる必要があります。
プロジェクトで起こる問題を解決する方法
プロジェクト環境では、同じような問題が繰り返し発生します。対策を講じたにも関わらず、問題が再発してしまったという方が多いでしょう。
なぜなら、それらの対策は一時的に問題を鎮静化する対症療法であり、根本的な問題解決にはなっていないからです。
問題が発生した際、問題に個別に対応しようとワーキンググループを立ち上げるでしょう。
しかし、メンバーの業務負担が増えるだけになってしまうことが問題を根本的に解決できない原因です。
問題を根本から解決するためには、根本の原因を特定する必要があります。
根本の原因とは、多種多様な問題の発生源になっているもののことです。
根本の原因を特定する際におすすめなのは、問題構造マップの作成です。
自社でおこなっている問題点を洗い出し、それらの因果関係をもとに線で結びます。
どこでループになって問題が再発しているか把握できるため、根本の原因を特定できるのです。
プロジェクトで起こる問題の解決におすすめの本
これまで、プロジェクトでよくある悩みや問題の解決方法などを紹介しました。
それらは、当社ビーイングコンサルティングのコンサルタントである後藤智博、渡瀬智、西郷智史による著書『Project Management進化論 クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント』の中でくわしく説明しています。
その他にも、プロジェクトが計画で終わってしまう理由やプロジェクトの進捗管理方法についても紹介しているため、ご興味がある方はぜひご覧になってください。
まとめ:プロジェクトの問題解決のために根本の原因を特定しよう
本記事では、プロジェクトが遅れる理由について説明しました。
プロジェクトはまったく同じものが存在せず、ルーティンワークのように単純作業を繰り返しおこなうものではありません。
また、頻繁に変更が発生したり、作業に依存関係が存在したりするため、不確実性が高くなっています。
不確実性が高い状態で、メンバーが最高のパフォーマンスで業務を遂行することは難しいでしょう。
問題が起こることを受け入れたうえで、対策を講じることがプロジェクト成功のポイントです。
本記事で紹介した本『Project Management進化論 クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント』にはさらにくわしく説明されているため、ぜひ参考にしてプロジェクトを成功させてください。
以下にてTOCのさらにくわしい内容を記載した資料を公開しています。無料でダウンロードできるため、ぜひ一度資料をご覧になってください。