プロジェクトの成功に大きく影響する、工程の進捗管理。

納期に間に合わせたいけれど、なぜかいつもギリギリ・または間に合わないという悩みを抱えている方がいるでしょう。

そこで、本記事では工程の進捗が遅延する理由を説明します。

後半では、工程の進捗が遅延した場合のリカバリ方法についても紹介するため、プロジェクトを遅延させずに成功させたい方はぜひ参考にしてください。

工程の進捗管理とは

工程の進捗管理とは、製造業において作業計画とズレがないように進捗を管理することです。

多品種・小ロットの注文の増加に伴い、管理業務は複雑化しています。

複雑化しているからといって管理を疎かにするとプロジェクトが遅延するため、ツールを導入するなどして進捗管理を徹底しなければなりません。

工程の進捗が遅延する主な理由

工程の進捗が遅延する主な理由には、以下のようなものがあります。

  • 関係者の理解度が低いから
  • 人員の配置が不適切だから
  • 進捗状況を共有できていないから

関係者の理解度が低いから

遅延する理由は、手戻りが発生するからです。

関係者の理解度が低いと、、

・とある担当者Aは「いつも通り」の仕様だと思っていました。
・しかし、担当者Bは「新しい技術を取り入れる」仕様だと思っていました。

この二つが合流した時に食い違いが起こり、手戻りが発生します。

はじめから正しく理解し合っていればこんなことは起こらないはずです。

人員の配置が不適切だから

プロジェクトの進捗には、従業員のスキルや経験が大きく影響します。

同じタスクであったとしても、その業務を得意としている人と不得意としている人では、完成にかかる期間は異なるでしょう。

従業員のスキルや経験を把握できていない場合、適切な人員配置はおこなえません。

リソースは限られたものであるため、従業員のスキルや経験をヒアリングするなどして把握して、最適な場所に配置しましょう。

進捗状況を共有できていないから

現場の担当者が進捗状況を管理者に正確に報告していない場合、工程の進捗は遅れてしまいます。
他にもタスクの着手順序を各々で判断してしまっており、本当に必要なタスクを後手に回してしまう可能性もある。

こうした状況は、報告する仕組みが整備されていなかったり、進捗遅れを報告しにくい雰囲気になっていたりすることで起こってしまいます。

報告しづらいなどの理由で進捗報告を放置した結果、リカバリできないほどまでに進捗が遅れてしまう場合があるのです。

定期的に報告する仕組み作りや相談しやすい雰囲気作りなどをおこない、進捗状況を共有しやすい環境に整備しましょう。

工程の進捗が遅延した場合のリカバリ方法

工程の進捗が遅れたからといって、必ずしもプロジェクトが遅延するわけではありません。

取り返しのつく段階で適切に遅れを取り戻す方法を実施して、工程の進捗をそれ以上遅らせないようにしましょう。

工程の進捗が遅延した場合のリカバリ方法として、以下の3つを紹介します。

  • 先に控えているタスクをより効率よく進める対策を検討し、先の工程で巻き返す
  • リソースを補充する
  • リソースの割り当てを変更する

先に控えているタスクをより効率よく進める対策を検討し、先の工程で巻き返す

工程の進捗が遅延した場合のリカバリ方法のひとつに、
先に控えているタスクをより効率よく進める対策を検討し、先の工程で巻き返す方法があります。

最終的なプロジェクト納期に間に合わせるように、今よりも後ろの工程で作業効率を上げる方法や
タスクを削れないかを検討して、巻き返しを目指します。

リソースを補充する

担当者を増やすなどリソースを補充することにより、作業効率を上げて遅延をリカバリする方法があります。

リソースを補充するにしても、補充できるリソースにも限りがあるため、プロジェクトの進捗に影響を与える工程に重点的にリソースを補充しましょう。

リソースの割り当てを変更する

人員が十分であるにも関わらず進捗が遅れる場合は、リソースの割り当てが不適切な可能性があります。

遅延が発生している工程を確認して、リソースの割り当てが適切なものか確認しましょう。

また、後工程に影響を与えやすい工程にスキルや経験の豊富な人材を割り当てるという寳保もあります。

工程の進捗遅延を防止する方法

工程の進捗遅延への対策として、以下の2つを紹介します。

  • クラッシングをおこなう
  • プロジェクト管理ツールを導入する

クラッシングをおこなう

クラッシングとは、プロジェクトに人員などの資源を追加で投入することで、予定よりも短い期間でタスクを完了させることです。

クリティカルパスを特定して、プロジェクトの進捗に大きな影響を与える重要なタスクが判明すれば、そのタスクに優先的に資源を投入します。

ただし、クラッシングをおこなったことで工期が短くなり、リティカルパスが別の経路へ代わる可能性があります。

一度に多くの資源を追加するなど極端な短縮を控えて、追加した際にはクリティカルパスを見直すなどの取り組みが必要です。

プロジェクト管理ツールを導入する

プロジェクト管理ツールとは、進捗状況を可視化できるなどプロジェクト管理に役立つ機能が搭載されているツールです。

ツールによっては、バッファの消費率や進捗状況などを一目で把握できるものもあるため、プロジェクト管理ツールを導入することがおすすめです。

まとめ:プロジェクト管理ツールの導入で工程の進捗遅延を防止しよう

本記事では工程の進捗が遅延する理由を説明しました。

遅延が起きる主な理由には、関係者の理解不足や人員の不適切な配置などが挙げられます。

いつもプロジェクトの進捗が遅れぎみという方は、本記事で説明した遅延する理由を参考に、何が問題なのか判断してください。

また、プロジェクトが遅延した場合のリカバリ方法についても紹介しました。

遅延した場合のリカバリ方法を理解することは重要ですが、そもそも遅延が起きなければリカバリする必要はありません。

進捗が遅延しないように、クラッシングやプロジェクト管理ツールの導入などで対策を講じましょう。

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