プロジェクトマネジメントのポイント
”悪い”マルチタスクを防止し、プロジェクト/タスクにリソースを集中できる環境構築が重要です。TOCを活用した管理体制にすることで、リソースを共有する複数のプロジェクトが同時に実行される「マルチプロジェクト環境」でも問題点、課題を改善し、より早い期間で、より多くのプロジェクトを完了することができます。

”悪い”マルチタスクを防止
マルチタスク自体は良いことでも悪いことでもありません。しかし、現在着手中のタスクが“完了する前”に、その実行中タスクを一旦停止して他のタスクに着手してしまい、結果としてどのプロジェクトの早期完了にも寄与せず、プロジェクトリードタイムの長期化に影響しているケースを、”悪い”マルチタスクと呼びます。
その”悪い”マルチタスクを防止するために、プロジェクト/タスクの投入コントロールや優先順位付けを徹底します。
プロジェクト/タスクにリソースを集中する
”悪い”マルチタスクの状態を抜け出すために、ひと目でプロジェクトの納期に対する危険度や優先順位、さらには複数プロジェクトを横断した全タスクの優先順位を明確にします。優先順位付けの迷いや”悪い”マルチタスクによる弊害を取り除くことで、プロジェクト/タスクの停滞を最小限にし、プロジェクト/タスクが組織内をスムーズに流れる状態を目指します。
プロジェクト管理のよくある問題点
- ・納期が守れない(納期短縮のプレッシャーが強い)
- ・計画よりもコストが膨らむ
- ・品質がなかなか上がらない
- ・残業・休日出勤が多い
- ・いつもリソースが不足している
- ・仕様変更による手戻りが多い
- ・プロジェクトやタスクが溢れかえりマルチタスクになっている
プロジェクト環境における問題点は、どのような業種や業務内容によっても共通しています。その問題点の根本的な問題を特定。私たちはポイントを絞って、その根本問題の改善にあたります。
解決の方向性

従来は、生産的な時間短縮などでプロジェクト期間を短縮させることが通例でした。しかし、多くの企業ではすでに生産時間をぎりぎりまで切り詰めているのが現状です。
そこで私たちは、リードタイムを大幅に短縮するため、”停滞時間”に着目したプロジェクトマネジメントの改善を提案。「CCPM(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)」という管理手法を使用し、主に3つの解決の方向性によって様々な問題に対応していきます。
パイプラインマネジメント


全体最適なフローを重視した「パイプラインマネジメント」を導入することで、優先順位を明確にし、快適なプロジェクト環境を構築します。制約を考慮し、最適なタイミングでプロジェクトやタスクを投入することで、プロジェクトやタスクの詰め込みすぎによる停滞や滞留を大幅に防止します。
フルキット

プロジェクトや次フェーズの開始に向けて、大きな手戻りや停滞を防止する為に、準備すべき項目をチェックリスト化。抜け漏れや人それぞれの認識違いを回避します。また余計な手戻りやプロジェクト停滞防止だけでなく、品質の前倒しにも効果的です。
バッファマネジメント

プロジェクト全体の進捗とプロジェクトのバッファ(安全余裕)を見える化することで、もしも遅れが発生した場合でも、バッファで遅れ分を吸収して対応します。またプロジェクト全体を見える化することで各タスクの優先度も明確化され、”悪い”マルチタスクを防止することができます。