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コラム

           
TOCと従来の経営手法との違い|管理手法CCMPについても解説

従来の経営手法とは異なるTOCの導入は、一時的ではなく継続的な成長や成果につなげることが可能です。

「パフォーマンス改善や、意識改革が定着せず低迷が続いている。」と、頭を抱える経営層の方も多いでしょう。

しかし、対策をやりつくしたと思っていても、TOC導入により解決の糸口をつかめます。

弊社は多岐にわたった分野で、数多くの業務改善や向上の実績を残してきました。

今回の記事ではTOCとは何か、従来の経営手法との違いを解説します。

また、経営で多発する問題点やTOCを用いた解決方法も紹介するため、TOCの導入を検討している方は参考にしてください。

TOCを導入した経営方法とは

TOCでは組織やプロジェクトのパフォーマンスを改善させる際に、パフォーマンスを決定する、特定の要素に向けて働きかけます。

その組織のパフォーマンスを決定する、働きかけるべき特定の要素をTOCでは、制約と言います。

TOCにおける制約とは

自動車生産ラインを例えとし、制約について解説していきましょう。

  1. 第一工程:20台/1時間あたり
  2. 部品加工工程:10台/1時間あたり
  3. 組み立て工程:15台/1時間あたり
  4. 検査工程:30台/1時間あたり

上記は自動車生産ラインにおける、各工程の1時間あたりの作業可能な台数です。

上記のケースの場合、1時間あたりに生産できる自動車の数は何台でしょうか?

答えは10台です。

つまり、工程②が全体のパフォーマンスの鍵を握っています。

他の工程の生産能力を向上させたところで、1時間当たりの生産台数は上がりません。

全体のパフォーマンスを決定する特定の要素をTOCでは制約と呼び、制約に対して徹底的に改善策を打ちます。

制約に集中して改善活動を行うことで、組織やプロジェクト全体のパフォーマンスを最小限のコストで向上させることが可能になります。

TOCと従来の経営方法との違い

TOCと従来の経営手法の違いは、制約と他の工程の明確な区別です。

上記の自動車生産ラインの場合、従来の経営手法では工程①~④全てに働きかけ、各工程を最適化します。

それに対して、TOCは制約と特定した工程②に対して徹底的に改善策を打つのです。

全体のパフォーマンスを決定づけている工程、もしくは弊害がどこで起きているかを明確化し、TOCでは制約と制約以外を区別します。

5段階集中プロセスで継続的な改善を

TOCでは制約を解消する、5段階集中プロセスというフレームワークがあります。

フレームワークの流れは、以下の通りです。

<5段階集中プロセス>
ステップ① 制約を見つける
ステップ② 制約を最大活用する方針を決める
ステップ③ 制約以外のすべてをステップ2の決定に従属させる
ステップ④ 制約を強化する
ステップ⑤ 制約が解消したら惰性に気を付けてステップ①に戻る

①で制約を特定し、②で制約を解消する方針を決めます。

③で制約以外の工程を制約の工程を活かすための方針(ルール)に合わせます。
④で制約の工程にコストをかけて性能を強化します。

制約が解消したら、⑤また新しい制約を見つけ①に戻るといった流れです。

上記のフレームワークを何回も行い、一時的ではなく継続的に組織やプロジェクトのパフォーマンスを改善し、業務改善や利益向上の目標達成が可能です。

経営のネックとなるプロジェクト計画・実行時の問題点

プロジェクトの実行には、問題点がつきものです。

プロジェクトの遅延にはさまざまな理由があり、主な原因は構造上の問題や、人間心理の問題です。

計画のフェーズでは正確な見積もりの難しさがあり、実行のフェーズでは人間心理や構造上の問が発生します。

なぜ問題が発生するのか、原因を見ていきましょう。

計画の問題|作業見積もりの難しさ

作業見積もりの問題として、正確な見積もりの難しさがあります。

見積もりは経験値や状況、立場によってバラツキがあるからです。

つまり、複雑な作業であるほど、正確な見積もりは難しくなります。

また、見積もりには通常、安全余裕という時間が含まれます。

安全余裕はバッファと言い、仕様変更や、トラブル対応など遅れの原因となる様々要素に備えるために、実際にかかる作業期間にプラスして見積もられる猶予の事です。

しかし、バッファが含まれるにも関わらず、実際にプロジェクトの遅延が多いと思います。

実行の問題|遅延の理由は人間心理

なぜ安全余裕があるにも関わらず、プロジェクトが遅れるのでしょうか。

以下のような人間心理が、原因として考えられます。

<学生症候群>
期限までに時間に余裕があるため、ギリギリまで手を付けず、期限ギリギリになって着手します。
期限ギリギリに着手することでトラブルも期限ギリギリに発覚します。
期限内にトラブルを解消できない場合などは、納期遅延につながります。

<パーキンソンの法則>
与えられた期限や予算を、最大限まで使ってしまう状態を言います。

<早期完了の未報告>
早期完了してもメンバーの得にならない場合、早期完了していても上部に報告しないケースが発生します。

早期完了しても残りの期間を満たすように、作業してしまいます。

上記のような人間心理の問題で、せっかく設けたバッファを浪費してしまいトラブル対応のための時間が足らず遅延してしまう。
また、プロジェクトの構造上の問題で遅延は伝染し、影響が大きくなり、状況の悪化を加速させてしまいます。

TOCのプロジェクト管理術|CCPMとは?

プロジェクト管理の問題に対し、私たちが用いるのがCCMP(クリティカルチェーン・プロジェクトマネジメント)。

TOCはマネジメント手法で、CCMPは具体的な改善に使用する管理手法です。

CCPMではプロジェクトの最長の工程、「クリティカルチェーン」を設定します。

クリティカルチェーンに注目しつつ、納期を守るプロジェクトの達成を図ります。

CCMPにおける、3つの手法を見ていきましょう。

バッファマネジメント

不確実性に対応するバッファを、CCMPでマネジメントします。

勘や感覚で設定したバッファが時間の無駄を生み出しまう場合や、突然のトラブルや不確実性に対応しきれなくなってしまうケースも少なくありません。

そこでCCPMによるバッファマネジメントでは、全体を俯瞰して捉え、戦略的にバッファを配置していきます。

具体的な対策は、以下の通りです。

  1. プロジェクト進行状況やバッファの消費状況を可視化。
  2. バッファの消費状況を把握し、タスクに優先順位をつける。

課題を早期に発見し対処することで、被害を最小限に留めます。

パイプラインマネジメント

プロジェクト投入を戦略的に行うのが、パイプラインマネジメントです。

プロジェクト開始前のシミュレーションにより、リソースやプロジェクト投入のタイミングを決定します。

具体的には、以下の通りです。

  1. 組織の制約に基づき、プロジェクトやリソースの最適な投下のタイミングを決定。
  2. 将来的なリソースを決定するために、組織内のリソースを可視化。

パイプラインマネジメントにより、無計画なプロジェクト・リソースの投入を防ぎ、プロジェクトの停滞時間を防いで最適なプロジェクト全体の流れをマネジメントします。

フルキット

フルキットではプロジェクト進行前に準備項目をチェックリスト化し、チームで共有しながら抜けや漏れを確認します。

「とりあえず進める」という意識でプロジェクトを実行すると、停滞や手戻りの原因となってしまうからです。

また「進行中にどのタイミングで何を決めるか」についても事前に決定します。

プロジェクトがスタートする前段階のマネジメントが、適切なプロジェクト進行へつなげることが可能です。

TOC/CCPM導入事例|オリンパス株式会社様

次にTOC/CCPMを導入し、成果につながった企業事例を紹介します。

オリンパス株式会社様は、納期遅延や問題対策の遅延を改善するため、TOC/CCPMを導入しました。

導入後、プロジェクト状況の可視化で、問題の早期発見や対策につなげることができました。

当時の活動内容などについて、紹介していきます。

TOC/CCPM導入後の活動内容

複数プロジェクトを対象に、3つの”見える化”に取り組みました。

  1. プロジェクトの目的の見える化
  2. プロジェクト計画の見える化
  3. 進捗/問題対策状況の見える化

各取り組みで、達成した成果を見ていきましょう。

プロジェクトの目的の見える化

ODSCという形式で、プロジェクトの構想を記述します。

ODSCとは、目的(Objectives)、成果物(Deliverables)、成功基準(Success Criteria)のそれぞれの頭文字を取ったものです。

プロジェクトの目的の見える化を実行により、プロジェクト全体で目指すべきゴールが明確化します。

マネージャーや現場のメンバーともに、プロジェクトを安心してスタートができました。

また、全プロジェクトにわたり、同じフォーマットでODSCを作成しました。

プロジェクトごとの特徴が見える化し、必要な支援を経営側が出しやすくなったのも成果です。

プロジェクト計画の見える化

プロジェクト計画を見える化により、タスク管理がより明確化になります。

まずはプロジェクトの全体像をアナログで書き出し、無駄なダスクの排除や積極的な議論を行います。

プロジェクトの全体像が決まったところで、CCPMへのソフトウェアへの落とし込みを実行して、クリティカルチェーンとバッファを設定しました。

TOC/CCPMの導入前は、タスクの洗い出しを一部の人だけでおこなっていましたが、さまざまなメンバーのアドバイスを取り入れながらタスクを洗い出しができるようになりました。

また、大まかな計画日程でプロジェクトを実行していましたが、タスクの抜けへの不安はぬぐえないままでした。

しかし、TOC/CCPM導入により、タスクの抜け漏れの不安は大幅に軽減したのです。

不安を軽減できた理由は、依存関係を確認しながらタスクの洗い出しをおこなったからです。

進捗/問題対策状況の見える化

プロジェクト全体の進捗状況を、誰が見てもすぐに把握できるようになり、問題や危険な状態に対しすぐに対策を打てるようになりました。

プロジェクト実行後に、すぐにバッファ消費が危険な状態を示しましたが、即座に対策会議を実行しました。

その時々で取り組むべきタスクや取り組むべき問題も明確化したのです。

まとめ:プロジェクト環境を最適化しTOCで経営を成功に導こう

今回の記事ではTOCとは何か、従来の経営手法との違いについて解説しました。

また、経営で多発する問題やTOCを用いた解決方法も紹介しました。

ちなみに、TOCについて以下の資料でさらに詳しく説明しています。

TOCについてさらに知りたい方は、ぜひ併せてご覧ください。

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