業務改善に最適な方法は、工程管理手法であるCCPMであることをご存じでしょうか。

「CCPMが何かわからない」という方のために、CCPMとは何かと、CCPMを取り入れるメリットについて紹介します。

また、業務改善の意味、目的、代表的なフレームワークについても解説します。

今回の記事を参考にし、自社の業務改善へ活かしてください。

業務改善とは?経費削減との違い

業務の無駄や課題を発見し、見直し改めることを業務改善といいます。
業務改善の目的は、生産性を向上やリードタイムの短縮です。
そして、企業の利益を高め、社員が働きやすい環境に改善します。

経費削減は業務改善と似ているようで、異なります。
業務を進めるうえでかかる費用をおさえるのが、経費削減です。

経費削減は業務にかかるあらゆる費用の削減を実施することで、業務改善は業務を進める方や環境の改善することをいいます。

業務改善をおこなうメリットとは?

業務改善で得られるメリットは、多々あります。

  • リードタイムの短縮
  • 人材の有効活用
  • コストの削減
  • 優先順位の明確化

業務における無駄をなくせれば、より少ない時間でより大きい成果を出すことが可能です。

業務改善は中長期的におこなうことで、企業の永続的な成長につなげられます。

業務改善をおこなう目的

業務改善をおこなう目的は、主にQCDの最適化です。
QCDは、以下3つを表します。

  1. Quality(品質)
  2. Cost(予算)
  3. Delivery(納期)

上記の3つを最適化することで、企業がもたらす顧客へ価値を最大化できます。
品質の向上、予算の削減、サービス納期の短縮をバランスよく改善し、最善の状態を目指しましょう。

業務改善をおこなう流れ

業務改善をおこなう流れは、主に6つのステップに分けることが可能です。
1から各自、解説します。

①現状の把握

まずは、業務改善をおこなう前に、自社の業務について全体を把握する必要があります。
人材や設備、資金など、各リソースの状態を把握しましょう。
また、業務と業務のつながりを把握することも大切です。

②課題の明確化

現状を把握した後は、業務の課題点を明確化しましょう。
改善点の発見で、すべき施策も明確になります。

最も業務の業況を把握している、現場の社員へのヒアリングは欠かせません。
現場の社員を巻き込みつつ、課題を見つけていきましょう。

③原因の追究

明確になった課題に対し、なぜその状況が発生しているか、原因の追究をしましょう。
原因を追究、分析することで、具体的な改善策が発見できます。

TOCの思考プロセスである「現状構造ツリー」を利用することで、根本原因を見つけられます。

④改善策を立案

課題の原因に対し、効果的な改善策を立案しましょう。
改善策を立案には、要する期間や評価の指針についても定める必要があります。

TOCの思考プロセスである「未来構造ツリー」「前提条件ツリー」「移行ツリー」を利用することで、何を、何に、どのように変えていくかを正確に設定することができます。

⑤効果測定

改善策を実施し、効果の測定をおこないましょう。

改善策は実施して終わりではなく、継続的な経過の観察が必要です。
定めた期間・指針に対し、効果がどれだけあったかを確認してください。

思ったような効果がない場合、それは本当の「制約」ではないかもしれません。
もう一度課題に振返って、「制約」となっている根本原因を見直しましょう。

また、効果があったとしてもそれが「制約」で無くなればいずれ効果は無くなります。
そういった場合は、次の「制約」を見つけ、新たな施策を打ち出しましょう。

⑥評価

実行した改善策に対して評価をし、結果が良くなかった場合は別の改善策を実行します。
改善策に十分な効果があった場合は、再度①のステップに戻り、さらなる業務改善を図ります。

代表的な業務改善フレームワーク

続いて、業務改善における代表的なフレームワークを3つ紹介します。
自社の業務改善と比較し、参考にしてください。

①BPMN|ビジネス・プロセス・モデリング表記

BPMNとは「Business Process Model and Notation」の略語であり、ビジネスプロセスの様子を図式化して可視化する方法です。
アメリカのOMGより国際標準に定められている方法で、可視化することでプロセスが誰にとっても理解できます。

業務のモジュール化と捉えることもでき、可視化したビジネスプロセスに手を加えやすい点も特徴です。

②ECRS|イクルス

ECRSとは、以下の4つの頭文字を取ったものです。

  1. Eliminate(排除)
  2. Combine(混合)
  3. Rearrange(再配置)
  4. Simplify(単純化)

不必要な業務・ルールを排除できるか検討し、次にバラバラになっている業務をまとめられないか検討します。
そして、業務を整理し、効率化できる再配置ができるかを考えます。
さらに、業務を単純化できないか、検討していくのがECRSです。

③バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは、各事業活動を機能ごとに細分化。
そして、どの機能で、どのような付加価値が生み出されているのかを分析します。

バリューチェーン分析をおこなうことで、付加価値と共に課題を発見することも可能です。
フレームワークにおいてタスクのつながりを整理するため、業務の可視化もできます。

最適な業務改善の手法は?CCPMを導入しよう

業務改善においておすすめしたい工程管理手法が、CCPMです。
CCPMを取り入れたことで、業績を大きく改善している事例が国内でも多くあります。

CCPMとは何か、解説します。

CCPMとは?

CCPMとは、経営手法であるTOCに基づいた工程管理手法です。
TOCとは、プロジェクトのパフォーマンスを決定する、ある特定の要素に対して徹底して改善を図る経営手法です。

CCPMはクリティカルチェーン・プロジェクトマネジメントの略であり、プロジェクトの最長の工程であるクリティカルチェーンに注目し、改善おこないます。
また、CCPMでは納期遵守を目的とし、不測の事態に備えてプロジェクトを管理していきます。

CCPMを取り入れるメリット

CCPMを取り入れることで、以下のメリットが得られるでしょう。

  • 遅延の危険度を可視化できる
  • タスクの優先度が明確化する
  • リソースの適切な投入時期がコントロールできる
  • プロジェクト全体の進捗が把握できる

上記を実施することで、プロジェクト全体の生産性が向上します。
また、適切なバッファの管理で遅延度が可視化でき、納期遵守のための施策をおこなえます。

まとめ:工程管理手法CCPMと取り入れて業務改善をしよう

業務改善をおこなう目的は、QCDの最適化です。

QCDを最適化することで、顧客へ提供できる価値を最大化できます。

また、業務改善をするうえでおすすめの工程管理手法、CCPMについても解説しました。

CCPMを取り入れることで、生産性の向上と、納期遵守を達成することが可能です。

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