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コラム

           
リードタイムの意味|在庫削減とキャッシュフロー改善につながる考え方

「リードタイムを短くしたい」と考えていませんか。

一言で「リードタイム」といっても、商品が出来上がってお客様の元に届くまでには様々な工程があります。

各工程が複雑に絡み合っているため、どのようにリードタイムを縮小すれば良いのか分からないと悩む方も多いでしょう。

本記事では、リードタイムの概要や種類について詳しく解説します。

全体を理解することで、リードタイムを短縮するポイントがつかむことが可能です。

リードタイムを改善したことで、全体のキャッシュフロー改善や在庫削減につながった事例も紹介するため、リードタイムを改善したい方はぜひ参考にしてください。

リードタイムの意味とは?

リードタイムの意味とは

リードタイムは物流業界においてよく使われる言葉で、スタートからゴールまでの期間を表します。

具体的には、お客様の注文を受けて、注文の商品やサービスをユーザーへ届ける期間です。

リードタイムは「lead」と「time」を組み合わせた和製英語です。かつてトヨタ自動車の社内で使われ始めた業界用語が語源とされています。

現代のビジネスにおいては製造業だけではなく、IT業界においても「ある作業や工程について、その着手から完了までにかかる期間」をリードタイムと呼ぶこともあります。

このように、「リードタイム」は様々な場所や状況に合わせて使われている言葉です。

リードタイムと納期の違い

リードタイムに似た言葉で「納期」がありますが、意味は異なります。

リードタイムが「期間」を表すのに対して、納期は「具体的な日時」で表記されているのです。

例)
リードタイム:5営業日、10日程度でお届け
納期:◯月◯日、クリスマスまでにお届け

似た言葉ですが、お客様に聞かれた時の回答形式が異なるため、ビジネス上での使い分けのためにも覚えておくといいでしょう。

リードタイムの種類

リードタイム 種類

リードタイムの意味は状況によって変わってきます。

スタートが「作業の着手なのか発注なのか」や、ゴールが「商品の製作完了までなのか、納品までなのか」といった具合です。

本章では、リードタイムの種類を4つ挙げています。

・開発リードタイム
・調達リードタイム
・生産リードタイム
・配送リードタイム

順番に見ていきましょう。

開発リードタイム

商品やサービスの企画から完成までの期間を意味します。

顧客のニーズやトレンドをいち早くとらえ、企画を商品化するためのリードタイムになります。

調達リードタイム

開発した商品を製造するために、原料や資材、必要器具の調達を行わなければなりません。

外部業者にオーダーする場合は、「調達先への発注」から「納品」までの期間がリードタイムとなります。

一方で、この原料を自社で賄えたり、既存の器具を併用できたりする場合は、社内での調整期間が調達リードタイムとなります。

製造リードタイム

製造リードタイムは、工場内の各製造ラインが製造オーダーを受領してから、当該製造工程が完了するまでの期間を意味します。

商品の製造を開始してから、注文に応じた数量、または社内の製造計画に沿った数量の製造が完了するまでの期間」を表すのが一般的です。

配送リードタイム

配送リードタイムは、立場によって2つ意味を理解しておく必要があります。

顧客(ユーザー)の立場では、注文してから納品されるまでの期間を配送リードタイムと考えます。

ここには、注文先の製造リードタイムが含まれていると考えることが一般的です。

一方で、注文を請け負った側から見た場合、完成した商品の発送からクライアントへ商品が配達されるまでの期間を配送リードタイムとみなすでしょう。

社内と社外それぞれの目線で「リードタイム」という言葉の意味を考えることが大切です。

リードタイムの重要性

リードタイム 重要性

製造・物流業界において、リードタイムの概念はとても重要です。

例えば、私たちがECサイトで商品を購入した時、注文した商品をより早く受け取る事を期待しています。

これは、ごくごく自然なことでしょう。

個人の買い物だけではなく、BtoBの取引も同様です。

顧客側が商品やサービスを早く受け取りたいという事を、注文を受けた側もよく知っているからです。

単純に工場での製造を早くするだけでは、顧客の「商品を早く受け取りたい」という希望を叶うことはできません。

開発、調達、製造、配送と各工程におけるリードタイムについて日々改善し、短縮していく事が求められます。

リードタイムを短くするメリット

リードタイム メリット

リードタイムを短縮することは、顧客満足度の向上に直結しますが、それだけではありません。

企業にとってリードタイムを短くする主なメリットについてご紹介します。

売上の増加

1ロットの製造にかかる時間が短縮されると、より多くの注文を受けることにつながります。

スケジュールを組み直し、製造ラインの回転を上げることで収益向上が期待できます。

他社との差別化

受注した商品をいち早くユーザーへ届けられることは、他社サービスとの差別化ポイントです。

前述した通り、商品を注文した人は、より早く受け取る事を期待しているからです。

例えば、コンシューマ向けのECサイトでは、「1-3日以内の配送」よりも「当日配送」が喜ばれます。

B to Bの取引であっても早く納品できた方が、クライアントの信頼を得やすくなります。

滞留在庫の減少

受注から納品までの全体的なリードタイムが短くなると、滞留在庫を減らすことができます。

製造スケジュールの効率化によって、倉庫内の在庫をこれまでよりも少なく抑えられるからです。

商品に賞味期限がある場合、長期在庫を廃棄しなければならないリスクもあります。

できるだけ早いサイクルで出荷できる、そんな環境が大切です。

加えて、リードタイムを短縮することで、倉庫業務に関する人件費や作業スペースなどの保管コスト削減が可能です。

過剰在庫は倉庫作業を煩雑にし、ヒューマンエラーの発生率を高めるリスクがあります。

常に適正在庫を維持して作業しやすい環境を整えることは、企業の生産性を向上させる一因になりますし、在庫の回転率が高まることでキャッシュフローの改善にもつながります。

リードタイムを短くする危険性

リードタイム 危険性

リードタイムの短縮は企業にとって重要なポイントですが、一方で、安易な改革は危険を伴います。

品質の維持

リードタイムの短縮を考える時、商品やサービスの品質を落とさずに各工程の期間短縮を検討することが大切です。

従来必要としている期間をより短くしようとすることで、生産フローのどこかに負荷が生じる可能性もあります。

早く作業しようとして、間違った商品をピッキングするなど、人的なミスも起こりやすい状況が想定されます。

配送を効率化しようとよりスピーディな業者に依頼すると、次はコストがかさむ可能性も考えられます。結果として、利益面の悪化を引き起こすかもしれません。

ロットサイズ縮小の罠

製造ロットを小さくすると製造リードタイムを短くできるため、全体のリードタイムを改善につながります。

しかし、ここでも注意が必要です。

小ロットの生産は、ある一定までの注文には対応できるかもしれませんが、大型注文が入ったときには対応が困になるからです。

結果として、販売機会の損失につながるリスクがあります。

原料調達の観点からみると、小ロットでの買い付けは価格の調整が効きづらくなります。特に海外から資材を調達している場合は、近年の輸送コスト高騰や海外情勢の変化にも対応しなくてはいけません。

生産~配送、さらには組織の利益を含め全体を俯瞰したうえで、リードタイムの短縮を考える必要があります。

リードタイムを短くする方法

リードタイム 短縮する方法

「既存の品質やオペレーションを維持しつつ、リードタイムを短縮したい!」

みなさんが苦労されている部分だと思います。

そこで本章では、リードタイムを短縮する方法をご紹介します。

結論、リードタイムを短縮させるための有効な手段は、社内データの一括管理と共有です。

営業、設計、資材、製造それぞれの部門が扱う情報を一括管理できる仕組みをつくることで、どの部門からも常に同じ情報にアクセスできる環境を整えることができます。

社内共有情報へのアクセスに差が無くなるだけではなく、部門間同士の連絡を減らし、確認作業に時間を取られてしまう問題も解消できます。

無駄な作業が減り、本来するべき業務を効率よく進めることができるでしょう。

また、ただ単に新しい仕組みを導入するだけでなく、既存の仕組みを見直すことも大切です。

システムの導入や改変には費用がかかりますし、従業員の作業方法が変わる事でオペレーション負担になることもあります。

社内の情報管理体制を見直して、情報を一元化できるように改善します。

情報の「見える化」は、リードタイムを無理なく短縮することにつながることでしょう。

事例紹介|東芝デジタルソリューションズ株式会社様

ここまで読んできて、こう思う方もいるかもしれません。

「情報共有のシステムは導入しているし、一元管理もしているけど、さらにリードタイムを短くしていきたい…」

確かに多くの企業は基幹システムを構築し、情報の共有や見える化を進めていると思います。

既存システムを大きく変えるという事もあまり現実的ではないでしょう。

しかし、私たちは、たとえ大企業であってもリードタイム大幅短縮は可能だと考えています。

以下は、東芝デジタルソリューションズ様と一緒に取り組んだ弊社の事例です。

弊社が得意とするTOCを採用いただき、一年間で下記のような成果を挙げています。

・製品リードタイム(入荷~出荷)を41%短縮
・棚卸資産を68%削減

結果、キャッシュフロー大幅改善につながっています。

クライアントである東芝デジタルソリューションズ様からのレポートも公開されていて、取り組みの仮定から定量的な結果まで詳しく明示されています。

詳細資料:【東芝デジタルソリューションズ株式会社様】完成品在庫68%削減

大きな組織でも、リードタイムの改善は可能です。

まとめ:バランスの良いリードタイム短縮を考えよう!

まとめ

本記事では、「リードタイムの意味」と「リードタイムを短縮する方法」についてご紹介してきました。

組織が大きくなればなるほど、その改善や改革には着手しづらい環境があると思います。

そのような場合には、TOCの導入がおすすめです。

本記事で紹介したTOCの導入事例を参考にして、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

ちなみに、以下資料でTOCやCCPMのさらに詳しい内容を公開しているため、導入を検討している方はぜひ併せてご覧ください。

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