「余裕をもって納期を設定しているのになぜか追いつかない」

「バッファの設定のし方が分からない」

このような悩みは多くのプロジェクトで見られます。

今回は、バッファマネジメントを成功させるコツや重要性を紹介します。

バッファの考え方について知り、自社の効率的なプロジェクト運営に役立てて下さい。

バッファマネジメントとは?

バッファマネジメントとは、CCPMで用いられるプロジェクト管理手法です。

タスクごとに設けられたバッファをプロジェクトの最後にまとめて設定することで、バッファの一元管理が可能です。

例えば、10日かかるタスクのうち、3日がバッファとして見込まれている。そんなタスクが5個連なったプロジェクトがあったとします。
その場合は、各タスクから3日ずつ抜き出して、15日分のバッファまとめてプロジェクトの最後に配置します。

バッファは、予想以上に時間が掛かったタスクに振り分けたり、PM(プロジェクトマネージャー)が進捗管理したりするために使用します。

バッファマネジメントを技法とするCCPMとは?

CCPMとは、「Critical Chain Project Management」の略で、TOCの考え方がベースのプロジェクト管理手法です。

1997年にエリヤフ・ゴールドラット博士によって考案されました。

CCPMは特に大規模なプロジェクトに向いています

海外発祥の考え方であるものの実績は多数あり、現在日本でも徐々に導入が進んでいるプロジェクト管理手法です。

バッファマネジメントを実施する理由

ここでは、組織がバッファマネジメントを実施する理由を紹介します。

  • バッファの浪費を防ぐことができるから
  • 管理に掛かる負担が減るから

バッファの浪費を防ぐことができるから

バッファを浪費してしまう原因には「パーキンソンの法則」というものがあります。
パーキンソンの法則とは、仕事の量は与えられた時間が全て必要になるまで膨張するものです。

法則を提唱した人物から法則の名前がとられています。

例えば、10時間と見積もったタスクが8時間で終わったとします。

このような場合、追加のタスクを振られるのを嫌がり、残り2時間をタスクのブラッシュアップで使い切るメンバーも少なくありません。

バッファマネジメントでは各タスクにはバッファがないため、仕事が膨張する余地がなくなります。

管理に掛かる工数が減るから

バッファマネジメントでは、バッファを一元管理することでプロジェクトの状況を可視化することができます。

そのため、今余裕があるのか、危険な状態なのか、誰が見ても同じ基準で判断することができるようになります。
プロジェクトの状況を確実に判断でき、メンバーと共有することで、早めの対策を打つことができるようになり、プロジェクトの成功確率も向上します。

バッファがプロジェクトの最後に設定されているので、バッファが可視化されます。

可視化されていれば、忙しいPMでもプロジェクトに遅延が発生しているかどうかがすぐに分かるでしょう。

遅延を認知できれば、早めの対策を打つことができるようになり、プロジェクトの成功確率も向上します。

バッファマネジメントを成功させるコツ

ここでは、バッファマネジメントを成功させるコツを紹介します。

  • 組織内でタスクに対するバッファの割合を取り決める
  • ツールを活用する
  • クリティカルチェーンに気を配る

組織内でタスクに対するバッファの割合を取り決める

タスク期間の見積は、見積もりを行うメンバーや、タスクの難易度にバラつきが発生します。

全てのタスクを精緻に見積もることは困難で、バッファの割合を細かく取り決めるのにも時間がかかります。

タスクによってバッファの大小はありますが、従来通りの見積を実施した後、組織内で取り決めた割合をバッファとして分割します。

ツールを活用する

Excel等で管理することもできますが、クリティカルチェーンの考慮など非常に複雑で負担がかかります。
ツールを活用して効率よく運用しましょう。

ツールによってはバッファの消費率を色で表示してくれるものや、バッファの消費率やプロジェクトの進捗率を一目で判断できる傾向グラフが使用可能です。

例えば、BeingManagement3はCCPM専用のツールです。

市場には多くのプロジェクト管理ツールがありますが、操作性や機能性を考慮して自社に合ったツールを導入しましょう。

クリティカルチェーンに気を配る

クリティカルチェーンとは、プロジェクトのスケジュールに影響が出る作業経路を指します。

クリティカルチェーン上にあるタスクに遅延が発生した場合、バッファが消費されます。

逆にクリティカルチェーン以外のタスクは遅延しても納期は延びないため、優先順位を低くして問題ありません。

バッファ消費の原因に対処するためにも、クリティカルチェーンに当たる工程が何なのかきちんと把握しましょう。

まとめ:バッファマネジメントで効率的に仕事を進めよう!

今回の記事の内容を以下にまとめました。

  • バッファマネジメントはバッファを一元管理するプロジェクト管理手法
  • CCPMの技法の1つとしてバッファマネジメントが使用される
  • バッファマネジメントで管理に掛かる負担が減る
  • CCPMの導入実績は豊富で、日本でも導入が進んでいる
  • ツールを使うことでバッファマネジメントの効率が更に高まる

効率的にプロジェクトを運営し納期に間に合わせるには、バッファマネジメントの導入がおすすめです。

また、BeingManagement3などのツールを導入することでより効果的な管理が可能になります。

弊社はプロジェクトマネジメントのプロフェッショナル集団です。

ビーイングコンサルティングではプロジェクトマネジメントの指導や導入をアシストしていますので、プロジェクトマネジメントに課題を感じられている方は、ぜひ弊社へご相談下さい。

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