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コラム

           
納期遵守率が29%から88%に! アルパイン情報システム株式会社の事例(後編)

今回の内容は、“Bottom-up implementation of Multi-Project CCPM -Case study of Mazda, Japan-”(日本におけるマルチプロジェクトCCPMのボトムアップ導入 –マツダ株式会社の事例-)として、TOCICO国際カンファレンス2014@ワシントンで発表し、世界中のTOCコンサルタントから賞賛されたプレゼンテーションをベースとしています。 

前回のコラムでは、アルパイン情報システムでCCPMというソリューションへの信頼を獲得することができたお話を紹介しました(前回コラム)。

そして、今回はその信頼がイノベーションを加速させていく事例をご紹介します。

プロジェクトの詰め込みすぎの解消
“プロジェクトの詰め込みすぎで悪いマルチタスクが蔓延してリソース(社員)が疲弊している”という問題に合意し、それを解消するための対策実行へマネジメントが活動を開始しました。

当時、11の大規模なプロジェクトが実行されていました。それ以外にも小規模なプロジェクト、システムの保守メンテナンス、突発的な問い合わせへの対応等があり、リソースは悪いマルチタスク状態でした。特に特定のリソースは過剰負荷になっていました。
“凍結プロジェクトの関係者の理解を得ることは簡単ではないが、自分たち(マネジメント層)が動いて調整すればよい。やろう!”
マネジメント層は、プロジェクトに優先順位を付けた上で、プロジェクトの投入状況、リソースの負荷状況を基に4つのプロジェクトの一時凍結を決断し、即座に実行しました。

これは非常に難しい判断であったと思います。しかし、マネジメント層は、大きな決断を本当に素晴らしい早さで実行されました。私の数多くの経験の中でも、これほどの決断をされるケースは極めて稀です。本当に感激してしまったほどです。

後日、当時のトップマネジメントからいただいお言葉です。
“プロジェクトの凍結を決断できていなければ、全てのプロジェクトが納期遅延する可能性さえあったが、プロジェクト凍結の判断ができたおかげで、それらのプロジェクトの納期を守ることができた”

組織のフロー最大化に向けて
プロジェクトの投入コントロールの重要性を再確認したことにより、組織のフロー最大化に向け、推進チームと共に来期のプロジェクト投入計画立案がスタートしました。
今期は既に年間投入計画が予算申請と共に決定していたため、今からプロジェクトの投入調整を行うことが困難な状況にありました。しかし、来期の投入計画はこれから着手するというタイミングということもあり、CCPMをベースとしたプロジェクトの投入ガイドラインを構築しつつ、準備を進めました。

プロジェクトの概算工程表と希望納期、プロジェクトの投入タイミングのコントロールに利用する仮想ドラム(プロジェクトの投入管理基準)とリソースの負荷状況を確認しながら、ユーザー部門をはじめとする発注元との調整とシミュレーションを何度も何度も行い、期末には最適なプロジェクト投入計画が完成しました。
平行してフルキット(万全な準備)の定義を設定し、何が準備できたらプロジェクトがスタートできるのか、スタートすべきなのかをガイドラインを明確にし、その徹底も同時にスタートしました。フルキットによりプロジェクトやタスクの手戻りを防止することで、プロジェクトの遅延を未然に防止することが狙いでした。

今までとは異なる視点でのCCPMベースのプロジェクト投入計画やフルキットという要素によって、プロジェクトの納期遵守率への向上の期待が高まった時期です。推進チームやマネジメント層をはじめ、“いけそうだ”という感覚を得ていたのではないかと思います。

 

飛躍的な成果
2014年度、プロジェクト投入計画に従ったプロジェクト実行やフルキット、毎日の課題エスカレーションミーティングを徹底した結果、飛躍的な成果が得られます。
前年度は29%であった初期納期遵守率(最初に約束した納期を守れた確率)が2014年度は88%まで急速に改善したのです。外部が主となるプロジェクトの影響の余波で、遅れが発生したプロジェクトがあったものの、それを除けば90%を超えるような初期納期遵守率を達成できる組織体制が構築できたのです。
その他のKPIも大きな向上が見られており、期待通りの結果を得ることができた時期とも言えます。

さらに素晴らしいのは、推進メンバーが総入れ替えになったにも関わらず、この飛躍的な成果を得られたということです。新しい推進メンバーの方々も、初期推進メンバーと変わらないほどの情熱と活動量で、初期推進メンバーの支援と共に組織全体の改善を進めておられました。常に改善ポイントを探し、改善していく姿には心を打たれました。CCPMの考え方や運用方法が文化として定着していき、それが飛躍的な成果に結びついていくことが実感でき、ご一緒させていただいたことに感謝しております。

『アルパイン情報システム システム統括部 統括マネージャー 嵐 範充様が
日本TOC協会カンファレンス2015にて「組織的プロジェクト管理による 劇的な成果と
さらなる飛躍」として発表された資料より一部引用』

 ○“Reliability-driven implementation”
私たちが日本で培ってきたイノベーションを加速させるためのノウハウの結集、それが
“Reliability-driven implementation”、つまり“信頼駆動型インプリメンテーション”です。
アクションが結果を生む、結果が信頼を生む、信頼がさらなるアクションを生む。
この“信頼駆動型インプリメンテーション”による成果は、すでに数多くの企業や組織で結果を生んでいます。

以上

シニア・コンサルタント
後藤 智博

 

この記事は、弊社サイトで過去に掲載していた内容を再掲載しております。

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