「プロジェクトマネージャーを採用したいけれど、最適な人材を確保することは難しい」とお悩みではありませんか。
プロジェクトの進行を管理する役割を担うプロジェクトマネージャー。
採用したい、或いは、配置換えしたいものの、それが難しいと聞いて不安に思っている方もいるでしょう。
そこで、本記事ではプロジェクトマネージャーに関する現状を解説します。
また、プロジェクトマネージャーを採用する際のポイントも説明するため、プロジェクトマネージャーの採用を検討している方はぜひ参考にしてください。
そもそもプロジェクトマネージャーとは
プロジェクトマネージャーとは、スケジュールや予算・人員などさまざまな視点からプロジェクトを管理する責任者です。
プロジェクトの初期段階でクライアントと打合せをおこない、プロジェクトの目的や納期、そして、予算などを決定します。
その後、プロジェクトをタスクに分解して、タスクごとにかかる期間を考慮しながら作業計画を立てるのです。
しかし、実際にプロジェクトが始動したからといって、必ず成功するとは限りません。
飛び入り作業やリソース不足などで計画通りに進まない場合があるため、問題が発生した際には解決策を講じて、納期遅れを防止します。
チームリーダーとの違い
大規模プロジェクトでは、社内の複数のチームで協力をして、プロジェクトを実行することが一般的です。
チームリーダーはチームごとに存在しており、現場のメンバーに指示を出して、チームでおこなうタスクが納期に間に合うようにマネジメントします。
プロジェクトマネージャーはプロジェクト単位で成果を出す責任があるのに対し、チームリーダーはチーム単位で成果を出す責任があるのです。
プロジェクトマネージャーが不足する現状
プロジェクトマネージャーが不足していると頭を抱える企業は多くなっています。
一般社団法人日本コンピュータシステム販売店協会が会員のIT企業を対象におこなった調査「第9回JCSSA景気動向調査」によると、人材が「おおいに不足している」「多少不足している」と回答している企業が7割を超えています。
このことから、多くの企業が人材不足に悩んでいることがおわかりでしょう。
また、「プロジェクトマネージャー系」が不足していると答えた企業は56.1%であり、これは様々な職種の中でも最も高い数値となっています。
プロジェクトマネージャーの採用は難しい
ここまで、プロジェクトマネージャーの人手不足に悩んでいる企業が多いことを紹介しました。
しかし、プロジェクトマネージャーに関する問題はそれだけではありません。
2020年1月に株式会社ネオマーケティングが実施した「プロジェクト推進に関する意識調査」によると、プロジェクトマネージャーが原因でプロジェクトが迷走したり炎上した経験がある人は38%という結果でした。
また、プロジェクトマネジメントの経験者の中で70.3%の人が、プロジェクトがうまくいかなかった経験があると回答しています。
これより、プロジェクトマネージャーの人材が不足しているだけでなく、充分にマネジメントスキルを習得できる場も不足していることがわかるでしょう。
人材不足は採用すれば解決するという単純なものではなく、採用自体も難しくなっているのです。
プロジェクトマネージャーを採用する際に確認すべきポイント
この章では、プロジェクトマネージャーを採用する際に確認すべきポイントを紹介します。
紹介するポイントは、以下の通りです。
【プロジェクトマネージャーを採用する際に確認すべきポイント】
- スケジュールや予算の管理スキルの有無
- 人材のマネジメントスキルの有無
- 問題解決スキルの有無
- 交渉スキルの有無
- コミュニケーションスキルの有無
これより順番に説明していきます。
スケジュールや予算の管理スキルの有無
プロジェクトマネージャーは、スケジュールや予算・品質などさまざまな視点からプロジェクトを管理しなければなりません。
計画通りにプロジェクトが進んでいたとしても、品質が低ければ、炎上につながる可能性があります。
また、品質が良かったとしても納期に遅れてしまうと、利益は大幅に失われるでしょう。
そのため、プロジェクトマネージャーにはスケジュールや予算・品質を守るというマネジメントスキルが必要になります。
人材のマネジメントスキルの有無
プロジェクトマネージャーには、人材を適材適所に配置するという役割があります。
人材の配置を間違えた場合、本来予定していた期間を大幅にオーバーして、タスクが完了する場合があるからです。
また、メンバーの仕事量が多すぎたり少なすぎたりする場合には、モチベーションが下がる可能性もあります。
プロジェクトは長期間に及ぶものが多いため、メンバーのモチベーション管理が重要です。
そのため、プロジェクトマネージャーは適切な場所に人員を配置するだけではなく、その後のモチベーション管理もおこなうマネジメントスキルが必要になります。
問題解決スキルの有無
プロジェクトマネージャーはプロジェクト進行中に発生した問題を解決する役割を担っています。
問題が発生した際にすぐ解決策を講じられない場合、問題は他の問題を引き起こし、プロジェクト全体で大きな損害を被る可能性があります。
そのため、プロジェクトマネージャーには問題が発生した際に効果的な解決策を考える問題解決スキルが必要です。
また、より良いプロジェクト環境にするために改善できる点がないか、常に分析する姿勢も重要となります。
交渉スキルの有無
プロジェクトマネージャーは経営陣やクライアントなどさまざまな相手と交渉する場面があります。
プロジェクトが始動してから、クライアントから仕様変更などの要求がなされる場合もあるでしょう。
しかし、すべての要望をのんでいると、メンバーに膨大な負担がかかってしまいます。
そんなときプロジェクトマネージャーが自社の要求も伝えて話し合うことで、自社にとって不利な条件でプロジェクトが進行することを防止できるのです。
そのため、プロジェクトマネージャーにはメンバーだけが損をしないような交渉スキルが必要となります。
コミュニケーションスキルの有無
プロジェクトマネージャーは、スケジュール計画やプロジェクト実行段階などさまざまな場面でコミュニケーションスキルが求められます。
例えば、スケジュール計画時にタスクをメンバーに割り振る際、納期やタスク内容に納得してもらえるよう説明します。
メンバーから意見があれば、それに対して回答したり、意見を取り入れたりしなければなりません。
コミュニケーションスキルが不足している場合、伝えたいことがうまく伝わらず、相手は誤った解釈をする可能性があります。
目標やタスクなどがメンバーにきちんと伝わらなければ、品質が下がったり、納期が遅れたりするため、コミュニケーションスキルは重要です。
プロジェクトマネージャーの外注もひとつの手
自社でプロジェクトマネージャーを採用する場合、採用してからスキル不足に気付く場合があります。
人手不足を解消するために採用したにも関わらず、育成する手間がかかる可能性があるのです。
そんなときには、プロジェクトマネージャーの外注がおすすめです。
さまざまな業務経験を経て、フリーランスとして活躍しているプロジェクトマネージャーはスキルが高いことが多くなっています。
また、社外の人がプロジェクトマネージャーを担当することで第三者の立場から考えられる点も魅力です。
どうしても採用がいいと決めているのでなければ、ぜひ外注も考慮に入れてみてください。
まとめ:プロジェクトマネージャーの採用が難しい場合は外注も
本記事では、プロジェクトマネージャーの現状についてお伝えしました。
プロジェクトマネージャーは単に人材が不足しているだけではなく、高いスキルを持つ人材が不足しています。
採用活動をおこなったとしても、プロジェクトマネージャーを新規に採用することが難しいのが現状です。
そのため、プロジェクトマネージャーは採用以外にも外注を検討してみることもおすすめします。