IoTブームに考えるテクノロジーの6つの質問 その1

IoT(Internet of Things)、いわゆるモノのインターネットに関連する話題が、メディアでしきりに取り上げられるようになってきました。
あらゆるモノがインターネットにつながることで、社会に大きな変化を引き起こすとも言われています。

米国では、製造業回帰を宣言しているGEを筆頭に、多くの企業がIoTに積極的に取り組んでいるようですし、ドイツではインダストリー4.0、第4次産業革命と称し、官民を挙げてこのムーブメントを推進しています。

しかし、まだ多くの企業にとっては、この波に乗り遅れないようにしなければならないと思う反面、既存事業を上回るようなビジネススキームを描けないでいる状況ではないでしょうか。

TOCには、このような新しいテクノロジーの本質を捉えるための、「テクノロジーの6つの質問」と呼ばれる便利なフレームワークがあります。

1. このテクノロジーの真のパワーとは何か?
2. このテクノロジーを用いると、どのような限界が取り除かれるのか?
3. これまでの限界に対応していた古いルールとは何か?
4. どのような新しいルールを用いればいいのか?
5. ルールの変化に合わせて、テクノロジーにどのような変化が求められるのか?
6. いかに変化を起こすのか?

まず、第1の質問です。このテクノロジーの真のパワーとは何か?
最初から、なかなか手ごわい質問ですね。

この質問を考える際、まず、旧来のテクノロジーが何であるかを考えてみることが役に立ちます。

例えば、大型機械の部品交換の場合、旧来のテクノロジーとは交換部品の在庫持ちによる対応と、日常の点検や定期点検による確認ではないでしょうか。
点検はメーカーのメンテナンス要員しか行えないものもあります。
モノへの一方的で限定的なアプローチとでも申しましょうか。

これに対し新しいテクノロジーは、機械を稼働させたまま、インターネットにアクセスできれば世界中で場所も選ばず、部品を取り外したり分解したりすることなく、リアルタイムに部品の摩耗や歪みの状況を把握できます。

更には、不具合が発生した部品と同じ製造ロットの部品が、世界のどこで稼働しているか、同様の不具合の予兆がないかを瞬時に把握することができます。

このように考えることで、例えば、IoTの真のパワーは「モノと瞬時に双方向でコミュニケートできる能力である」というように捉えます。
 
第2の質問は、このテクノロジーを用いると、どのような限界が取り除かれるかです。
新しいテクノロジーはこれまでの限界を取り除く場合のみ、新たな価値をもたらすことができます。
しかし、旧来のテクノロジーに適応していればいるほど、何が限界かは、意外と分からないものだったりします。

部品交換の適切なタイミングが分かることでしょうか?
交換部品を必要以上に在庫しなくてもよいことでしょうか?
必要なメンテナンス要員数が分かることでしょうか?

しかし、これらは限界が取り除かれた後の結果といえます。
では、一体どのような限界が取り除かれるのでしょうか…

少し長くなりましたので、この続きは次回にさせていただきます。

シニア・コンサルタント
工藤 崇

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