CCPMセミナーでよくいただく質問

今回は弊社で定期開催しているCCPMセミナーの質疑応答の時間に特に経営層や部門長、PMのお立場の方からよくいただく質問を紹介したいと思います。

下記イメージ図はCCPMのスケジューリングの概略です。
セミナーではもっと詳細に説明しておりますが、ここでは割愛します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

CCPMのスケジュールリングの考え方の説明後に
「見積もり期間をカットすることに現場からの理解が得られないのでは?」
という質問をよく受けます。

CCPMセミナーを受講されていない方もいらっしゃると思いますので、まず、CCPMの見積もりの考え方をご説明します。

従来の見積もりは計画時点でタスクの開始時期と完了時期が決まっており、タスクの実行担当者はその期限を守る事に責任を負っています。そのタスクの完了期限に間に合いさえすればよいと言い換えることもできます。そのため、その責任を全うするためにタスクの見積もりに安全余裕を入れざるを得ない状況が生まれます。そのこと自体が悪いということでなく、むしろ当然のことです。一方、プロジェクトの実行中では、その安全余裕は必ずしもプロジェクトの納期遵守に直結するために使われているとは限りません。(例を挙げれば書ききれませんが、例えば、複数タスクを同時に切替えながら実行することで、安全余裕を無意識に使ってしまう、早く終わっても見積もりが甘いとか次から見積もりがカットされてしまうという恐れから自然と報告を先延ばしにしてしまう状況があります。)

CCPMではプロジェクト環境においては不確実性が大きく、計画時点の見積もりは変わるということを前提としています。もちろん、見積もりは精度が高いにこしたことはないので精度を上げることは間違ってはいませんし、精度を上げる努力はするべきだと思います。しかし、それだけにとらわれるのではなく、いくら見積もり精度を上げても計画は変わるものという前提に立ち、進み、遅れを個々のタスクで吸収するのではなく、プロジェクト側で吸収するという考えです。よって、タスクの見積もりはあくまでも見積もりであり、タスクの見積もり期間での完了を約束としません。プロジェクトマネージャーは日々個々のタスク進捗を残日数で報告してもらい、プロジェクトバッファがどれだけ消費されているかでプロジェクトの状態を判断し、必要であれば対策を立案し実行します。
また、CCPMでは悪いマルチタスクを積極的に削減します。今までは複数タスクを同時にどれも最優先で行っているとすると、タスク担当者には優先度を明確にして1つのタスクに集中してもらう環境を構築します。よって個々のタスクの見積もりを短くすることができます。

以上のことから、見積もり期間をカットする手順だけを、ただ現場に伝えただけでは、現場担当者は「見積もりはカットするが、現場で頑張ってチャレンジして欲しい」と言われていると捉えてしまいます。
CCPMを導入する上で大事な点は、いままでと何が違うのか、マネージャーがプロジェクトの状況をどのように判断するのか、そしてそのために現場のタスク担当者に何を報告してほしいのか、カットした見積もり期間に対する遅れによってペナルティを負わないこと、もしもの場合はマネージャーや組織からの支援が得られるということを十分に(マネージャー自身も)理解してもらう必要があります。

質問内容のご指摘はそのとおりでそのままやり方だけを現場に求めても、現場の方々が理解することに期待は持てません。なぜそうするのかをしっかりと理解してもらう必要があります。これはマネージャーの役割であり責任でもあります。

このような状況をTOCではこのような言葉で表現します。
「私をどのような尺度で評価するかをお聞かせください。そうすれば、私がどのように行動するかをお答えします。 」

ご質問をいただくということは、私の説明もまだ改善の余地が多々あるということですので、セミナーを少しでも楽しく、分りやすく聞いていただけるように精進しようと思います。

コンサルタント
西郷 智史

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