研究開発をスピードアップさせるカギは?

研究開発は、まだ世の中にない価値を生み出すための活動です。

世の中にまだない価値を生み出すわけですから、技術的な難しさがつきもので、見通しを立てるのが困難である一方で、期間や人材や機器・装置などのリソース、そして予算に限りがあるため計画的に進めていく必要もあります。

品質にも決して妥協は許されません。このため、納期遵守や期間短縮よりも、技術的な課題への挑戦や品質確保が優先される傾向があります。

しかし、顧客ニーズの多様化など激しく変化する市場において競合他社に先んじるには、研究開発においてもスピードの獲得、期間短縮は欠かせなくなりつつあります。
特に製薬業界の場合、研究開発の成否が直接、長期的に企業業績に反映されることから、この傾向は顕著だと感じます。
 
我々は、このような研究開発分野のお客様にも関わらせていただくことがあります。
技術的な難しさがありながらも、テーマ、タスク、人材や機器・装置などのリソースの「同期」をうまく図ることで、従来比25%以上の大幅な期間短縮も実現してきました。 

テーマ、タスク、人材や機材などのリソースの「同期」とは、例えば、スタッフの作業の掛け持ち(奪い合い)、希少な機器・装置の競合、原材料の入荷待ちなどを指します。
やむなく実験点数を減らした結果、かえって実験回数が増え期間が延びていたり、期初にテーマを一斉に開始する方針が、テーマ間の混雑を生んでいたりすることも「同期」がうまく取れていない結果と言えます。

多くの研究開発組織では、研究開発テーマだけでなく、短期間で終わるものの緊急性の高い突発的な業務もこなす必要もあります。
突発的な業務は、ある期間内のおおよその作業量は把握できるものの、いつ発生するか不確実なのが悩ましいところです。

このような組織では、どうしても緊急度の高い単発的な業務を優先せざるを得ず、その結果、研究開発テーマが遅れてしまいがちになります。
これを避けるために、組織を研究開発テーマ専用組織と突発業務専用組織に分けている企業もあります。しかし、そのせいで時期によってどちらかの組織に作業負荷が偏るという弊害が生じていることが多くあります。
「技術的な難しさは、実は、テーマを遅れさせる最大の要因ではなかった!」という興味深いケースさえありました。

このような経験から、技術的な難しさがある研究開発においても、テーマ、タスク、人材や機器・装置などのリソースの「同期」に着目することで、テーマの大幅な期間短縮やスピード獲得は可能であることを我々は確信しています。
 
研究開発に携わる皆さん、技術的な課題への挑戦に加え、テーマ、タスク、人材や機器・装置などのリソースの「同期」というアプローチにも着目をしてみてはいかがでしょうか。

シニア・コンサルタント
工藤 崇

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